ブドウの栽培 ワイン用ブドウの樹形:仕立ての種類
ぶどうを育てる上で欠かせない作業に「仕立て」があります。仕立てとは、ぶどうの樹の枝を切り、整え、形作る技術のことです。まるで職人が丹精込めて作品を仕上げるように、樹に理想の形を与えることで、生育を調整し、質の高い実をたくさん収穫できるようにします。冬の間、ぶどうの樹は眠っているような状態、つまり休眠期に入ります。この時期に、次の年の収穫を見据えて仕立てを行います。樹の枝は放っておくと伸び放題になってしまいます。そこで、不要な枝を剪定(せんてい)し、樹形を整えるのです。この作業は、ただ樹の形を整えるためだけに行うのではありません。仕立てによって、太陽の光がまんべんなく実に行き届くようにしたり、風通しを良くして病気を防いだり、収穫作業をしやすくしたりできるのです。仕立ては、実の質にも大きく影響します。太陽の光をたっぷり浴びた実は、甘く、風味豊かに育ちます。また、仕立てによって実の成熟具合を揃えることも可能です。つまり、仕立ては、質の高いぶどうを作り、ひいては美味しいお酒を作るための土台となる、とても大切な作業なのです。仕立てには様々な方法があり、それぞれのぶどうの品種や栽培地の環境、作りたいお酒の種類に合わせて最適な方法が選ばれます。長年の経験と知識に基づいて行われる仕立ては、まさにぶどう栽培の職人技と言えるでしょう。
