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ワインの醸造

シャンパーニュ造りの最終工程:ブシャージュ

祝いの席でよく見かける飲み物といえば、シャンパーニュが思い浮かびます。きめ細かい泡と、豊かな香りは、長い年月をかけて受け継がれてきた製法によって生まれます。いくつもの工程を経て、ようやく出来上がるシャンパーニュですが、最後の仕上げに欠かせないのが「打栓(ブシャージュ)」と呼ばれる作業です。今回は、シャンパーニュ作りの最終段階であるこの打栓について、詳しく説明していきます。打栓とは、発酵を終えたシャンパーニュに王冠と針金で栓をする作業のことです。瓶内二次発酵によって生まれた炭酸ガスを閉じ込めることで、あの特徴的な泡立ちを保つことができます。この作業は、熟練の職人が手作業で行う、非常に繊細な工程です。少しのミスが、炭酸ガスの漏れや、風味の劣化につながるため、細心の注意が必要です。打栓に使われる王冠は、シャンパーニュの風味を守る重要な役割を担っています。王冠の内側には、薄いプラスチックの円盤が貼られており、これがシャンパーニュと王冠の直接的な接触を防ぎます。これにより、金属臭が移るのを防ぎ、シャンパーニュ本来の味を守っているのです。王冠は、打栓機と呼ばれる専用の機械を使ってしっかりと瓶口に押し込まれ、その後、針金で固定されます。この針金にも、シャンパーニュの風味を守る工夫が凝らされています。針金は、特殊な加工によって錆びにくくなっており、長期熟成中にシャンパーニュに悪影響を与えるのを防ぎます。打栓が完了したシャンパーニュは、その後、一定期間熟成させられます。この熟成期間中に、シャンパーニュはさらに複雑な香りと味わいを深めていきます。そして、出荷前にラベルが貼られ、ようやく私たちの手に届くのです。一見単純に見える打栓ですが、実はシャンパーニュの品質を左右する非常に重要な工程なのです。シャンパーニュを開ける際には、この打栓という最後の仕上げに思いを馳せながら、その繊細な泡と豊かな香りを楽しんでみてはいかがでしょうか。