carbonic maceration

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ワインの醸造

芳醇な味わいの秘密:マセラシオン・カルボニック

ぶどう酒造りには様々な方法がありますが、その中でも一風変わった製法に『炭酸浸漬法』というものがあります。これはボージョレ・ヌーヴォーなどでよく知られている独特のぶどう酒の作り方です。一般的なぶどう酒造りでは、まず収穫したぶどうを潰してから、酵母を加えてアルコール発酵を行います。しかし、炭酸浸漬法では、収穫したぶどうを房ごと、密閉されたタンクの中に入れます。そして、そのタンク内に二酸化炭素を満たします。こうすることで、タンク内は酸素のない状態になります。酸素のない状態になると、ぶどうの皮の中で自然に酵素が働き始め、糖分をアルコールと炭酸ガスに分解します。これが、炭酸浸漬法におけるアルコール発酵です。通常のアルコール発酵は酵母が糖分を分解しますが、炭酸浸漬法では酵母ではなく、ぶどう自身の酵素が糖分を分解するところが大きく異なります。二酸化炭素で満たされたタンクの中で、ぶどうはゆっくりと自身の酵素で発酵を続けます。この独特な発酵過程によって、一般的な製法では生まれない独特の香りと風味が醸し出されます。具体的には、バナナやイチゴのようなフレッシュな果実の香りと共に、ガメイ種特有の華やかな香りが生まれます。また、渋みが少なく、まろやかな口当たりになるのも特徴です。こうして出来上がったぶどう酒は、軽やかでフルーティーな味わいが楽しめるため、若い世代にも人気があります。特に、ボージョレ・ヌーヴォーは、この製法を用いることで、その年に収穫されたぶどうの新鮮な風味を最大限に引き出していると言えるでしょう。
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独特な製法!マセラシオン・カルボニック

ぶどう酒造りの方法の一つに、マセラシオン・カルボニックと呼ばれる独特なやり方があります。多くの赤ぶどう酒は、収穫した実をつぶして、果汁と皮を一緒に発酵させて造りますが、この方法は少し違います。まず、摘み取った黒ぶどうを、一粒一粒ではなく房のまま、つまりつぶさないで密閉した金属の桶に入れます。そして、桶の中に炭酸ガスを送り込みます。ぶどう自身の息づかいで自然に炭酸ガスが生まれる場合もあります。こうして炭酸ガスで満たされた桶の中で、ぶどうを数日間寝かせます。この間、ぶどうの内部では、細胞の中でお酒が生まれる不思議な現象が起こり、独特の風味と香りが生まれてきます。まるで魔法のようです。こうしてできたぶどう酒は、鮮やかな色合いと果物のような香りが特徴的で、渋みの成分であるタンニンはあまり出てきません。そのため、フレッシュでフルーティ、とても飲みやすい赤ぶどう酒になります。若い果実をそのまま口にしたような、みずみずしい味わいが楽しめます。また、この製法で作られたぶどう酒には、バナナのような独特の香りが感じられるのも特徴です。熟したバナナを思わせる甘い香りが、鼻腔をくすぐり、より一層風味を引き立てます。それは、まるで南国の楽園を旅しているかのような気分にさせてくれます。この独特の香りと味わいは、他の製法ではなかなか出せない、マセラシオン・カルボニックならではの魅力と言えるでしょう。