620ml

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ワインに関する道具

神秘のワイン、クラヴランの物語

お酒を楽しむ人にとって、その味は言うまでもなく大切ですが、見た目もまた楽しみの一つです。ラベルの絵柄や瓶の形は、お酒の持ち味をより引き立たせる大切な役割を担っています。たくさんの種類のワイン瓶の中でも、特に目を引くのが「くらぶらん」と呼ばれる変わった形の瓶です。少しずんぐりとした独特の形は、初めて見る人の心を捉えて離しません。まるで昔話に出てくる魔法の薬が入っている壺のような、不思議な趣があります。この「くらぶらん」という名前は、フランスのジュラ地方にある同名の村で作られていたことに由来します。この一風変わった形には、実は深い理由が隠されています。ジュラ地方で作られる「ヴァン・ジョーヌ」というお酒は、独特な風味を持つことで知られています。「ヴァン・ジョーヌ」は、熟成の過程で「産膜酵母」と呼ばれる特殊な酵母が表面に膜を張ります。この酵母が、独特の風味を生み出す鍵となります。そして、この「産膜酵母」の働きを助けるのが、「くらぶらん」の少しずんぐりとした形なのです。普通の瓶よりも空気に触れる面積が広く、酵母の活動がより活発になるため、独特の風味を持つ「ヴァン・ジョーヌ」が生まれるのです。また、「くらぶらん」の形は、熟成中に発生する澱(おり)を瓶の肩の部分に集める効果もあります。これにより、お酒を注ぐ際に澱が混ざりにくくなり、よりクリアな味わいを楽しむことができるのです。独特の形をした「くらぶらん」は、見た目だけでなく、お酒の風味や品質にも深く関わっているのです。初めてワインを飲む人にとっては、その不思議な形に興味を持つことでしょう。そして、ワインを愛する人にとっては、その形に込められた歴史や技術に思いを馳せ、より深い味わいを楽しむことができるでしょう。