ブドウ畑 ワインの味を決めるテロワール
ぶどう酒を語る上でなくてはならない大切な考え方、それがテロワールです。この言葉は、ぶどう畑を取り巻く生育環境全体を指し示す言葉です。一体どのような要素が含まれているのでしょうか。まず土壌です。砂地なのか粘土質なのか、石灰岩が多いのかなど、土壌の性質はぶどうの生育に大きな影響を与えます。次に気候です。太陽の光を浴びる時間の長さ、雨の量、気温の変化、風の強さや向きなど、複雑な気候条件がぶどうの生育を左右します。さらに地理的な特徴も重要です。畑の傾斜の角度や方角、標高の高さなどは、日当たりや水はけに影響し、ぶどうの生育に大きな差を生み出します。同じ種類のぶどうであっても、テロワールが違えば、出来上がるぶどう酒の香りや味わいははっきりと異なってきます。例えば、日当たりの良い斜面の畑で育ったぶどうは、糖度が高くなり、ふくよかな味わいのぶどう酒になります。逆に、冷涼な気候の地域で育ったぶどうは、酸味が強く、すっきりとした味わいのぶどう酒になります。このようにテロワールは、ぶどう酒の個性を形づくる重要な要素であり、それぞれの土地の個性を反映した、多様な味わいのぶどう酒を生み出す源泉なのです。ぶどう酒の味の違いは、テロワールの違いを味わうことと言っても過言ではありません。国際ぶどう・ぶどう酒機構も、ぶどう酒造りにおけるテロワールの重要性を認め、公式な定義を採択しました。これは二〇一〇年のことです。テロワールへの関心は世界的に高まっており、ますます注目を集めています。
