ワインの産地 峻険な谷が生む銘醸ワイン:ヴァルテッリーナ・スペリオーレ
イタリア半島の北端、スイスとの境近くに位置するヴァルテッリーナ渓谷。そこには、南北に深く刻まれた谷と、その斜面に広がる独特の景色が広がっています。切り立ったアルファベットの「V」字型の谷の、太陽の光を多く受ける南向きの急斜面。そこに、この土地ならではのヴァルテッリーナ・スペリオーレを生み出す、ブドウ畑が点在しています。太陽の恵みは豊かなものの、この険しい地形でのブドウ栽培は容易ではありません。まさに難業と言えるでしょう。急な斜面は足場が悪く、まるで斜面にへばりつくように作業を進める必要があります。ブドウの栽培、管理、収穫、全ての工程において、生産者の労力は平地での栽培とは比べものになりません。機械を入れることすら難しい急斜面では、人の手による丁寧な作業が欠かせません。一つ一つのブドウの木に気を配り、丁寧に剪定し、実の熟し具合を見極めながら収穫していきます。まさに、人の情熱と自然の織りなす技と言えるでしょう。この困難な環境こそが、ヴァルテッリーナ・スペリオーレに独特の個性を与えています。急斜面で育つブドウは、太陽の光をふんだんに浴び、凝縮した果実味を蓄えます。また、水はけの良い土壌は、ブドウに力強い風味を与えます。こうして生まれたワインは、力強い風味と豊かな香りを持ち、他では味わえない特別な一杯となります。生産者のたゆまぬ努力と、厳しい自然環境が生み出すヴァルテッリーナ・スペリオーレは、まさに土地の魂が込められたワインと言えるでしょう。
