ワラワラ・ヴァレー

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ワインの産地

ワラワラ・ヴァレー:二つの州にまたがるワイン産地

オレゴン州とワシントン州、二つの州にまたがる広大なワイン産地、ワラワラ渓谷。その広さは東京ドームおよそ三万個分というから驚きです。南北に長く伸びたこの土地は、北側のおよそ三分の二がワシントン州、残る南側のおよそ三分の一がオレゴン州に属しています。州境を跨ぐという稀な環境こそが、ワラワラ渓谷のワインに独特の持ち味を与えていると言えるでしょう。同じ種類のブドウであっても、それぞれの州の気候や土壌の個性によって、出来上がるワインの風味や性格は異なってきます。ワラワラ渓谷産という同じ肩書きを持っていても、州によって微妙に異なる味わいを楽しめるのは、まさにこのためです。同じ渓谷内であっても、場所によって標高や日照時間などが異なり、様々な微気候が存在します。広い土地であるがゆえに、場所ごとに太陽の光を浴びる時間や風の通り道、土壌の水分量などが少しずつ異なり、それがブドウの生育に影響を与えているのです。多様な微気候が、ワラワラ渓谷のワインに複雑な味わい深さと奥行きを与えていると言っても過言ではありません。北部のワシントン州側は、日照時間が長く乾燥した気候です。力強く果実味あふれるワインが生まれます。一方、南部のオレゴン州側は、冷涼で雨量の多い気候です。こちらは、酸味と上品な香りが調和した繊細なワインを生み出します。このように、二つの州の異なる環境が、ワラワラ渓谷という一つの渓谷の中で、驚くほど多彩なワインを生み出す源となっているのです。
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躍進するワシントンワインの魅力

アメリカの北西部に位置するワシントン州は、オレゴン州の北、カナダと国境を接しています。ワイン造りにおいては、カリフォルニア州に次いで全米で二番目に多くワインを生産しており、近年、目覚ましい発展を遂げている注目の産地です。ワシントン州の東側と西側では気候が大きく異なり、西側は海の影響で雨が多く穏やかな気候ですが、カスケード山脈によって雨雲が遮られる東側は、乾燥した大陸性気候です。このため、州全体としては多様な気候と土壌が見られますが、特にワイン造りが盛んなのは、東側内陸部の川沿いの地域です。コロンビア川、スネーク川、ヤキマ川といった大きな川が流れるこれらの地域は、乾燥した気候に加え、昼夜の気温差が大きいという特徴があります。日中は太陽の光をたっぷり浴びてブドウは糖度を高め、夜は冷え込むことで酸味がしっかりと保たれます。このような寒暖差が、凝縮した果実味と爽やかな酸味を併せ持つ、バランスの良いワインを生み出す鍵となっています。ワシントン州で造られるワインは、赤ワインではカベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、シラーなどが、白ワインではシャルドネ、リースリング、ソーヴィニヨン・ブランなどが主要な品種です。いずれも、この地域の気候風土を反映した、力強い果実味としっかりとした骨格を持つワインに仕上がります。世界的に評価が高まっているワシントンワインは、その品質の高さから、世界中のワインを愛する人々から熱い視線を注がれています。