ブドウの品種 幻の黒ぶどう、ブラウアー・ブルグンダーの魅力
「青いブルゴーニュの」という意味を持つブラウアー・ブルグンダー。この名前は、ドイツ語に由来します。「ブラウアー」は青色、「ブルグンダー」はフランスのブルゴーニュ地方を指す言葉です。なぜ、このような名前がついたのでしょうか。実は、このブラウアー・ブルグンダーは、フランスのブルゴーニュ地方で有名な黒ぶどう品種、ピノ・ノワールと同一の品種なのです。ブルゴーニュ地方ではピノ・ノワールと呼ばれていますが、オーストリアではブラウアー・ブルグンダーという名前で広く栽培され、人々に愛されています。では、なぜ「青い」ブルゴーニュなのでしょうか。諸説ありますが、黒ぶどうが熟す前の、若い房が青みを帯びている様子から名付けられたという説が有力です。また、収穫時期の遅いピノ・ノワールは、他の品種よりも長い時間をかけて成熟するため、完熟する頃には葉の色が青みを帯びた黒色に変化していくことから、その色合いから名付けられたという説もあります。ブラウアー・ブルグンダーとピノ・ノワール、名前は違えど同じぶどう品種が、遠く離れた二つの土地で栽培されていることは興味深い事実です。フランスのブルゴーニュ地方とオーストリアでは、気候や土壌、栽培方法などが異なるため、それぞれ独自の風味を持ったワインが生まれます。ブルゴーニュ地方のピノ・ノワールは、繊細で複雑な味わいが特徴とされ、一方、オーストリアのブラウアー・ブルグンダーは、より力強く、果実味豊かな味わいが特徴とされています。同じ遺伝子を持ちながらも、異なる環境で育つことで、それぞれの土地の個性を反映したワインへと変化していく、まさにぶどうの神秘であり、ワイン造りの醍醐味と言えるでしょう。名前の由来を知ることで、その背景にある歴史や文化、そして土地の風土を感じ、ワインを味わう楽しみがさらに深まります。
