エペルネ

記事数:(2)

ワインの生産者

隠れた名工房、ボーモン・デ・クレイエール

きらめく泡と繊細な味わいで世界中の人々を魅了する飲み物、シャンパーニュ。その有名な産地の中心都市、エペルネ。そこからほど近い小さな村、マルドゥイユに、1955年、ボーモン・デ・クレイエールという名の生産者協同組合が誕生しました。静かな田園風景が広がるこの土地で、組合員たちはそれぞれの畑で丹精込めて育てた葡萄を大切に持ち寄り、力を合わせてシャンパーニュ造りに励んできました。土を耕し、葡萄の樹を剪定し、収穫した果実を選別する。そして、発酵、熟成、瓶詰めまで、すべての工程を組合員の手で行う。それは、まさに葡萄畑と人との繋がりを大切に守り続けてきた証です。設立当初は小規模な協同組合でしたが、その丁寧な仕事と高品質なシャンパーニュは次第に評価を高め、今では20軒を超える栽培家が所属するまでに成長しました。組合が所有する葡萄畑の総面積は100ヘクタールを超え、広大な土地から生まれる多様な葡萄が、ボーモン・デ・クレイエールのシャンパーニュに複雑さと奥行きを与えています。シャンパーニュ地方には多くの生産者が存在しますが、葡萄栽培から瓶詰めまでのすべての工程を協同組合が自社で完結させるというのは、実は大変珍しいことです。通常、小規模な生産者は共同で設備を利用したり、外部の業者に委託したりすることが一般的です。だからこそ、ボーモン・デ・クレイエールの「自分たちの手で最高のシャンパーニュを造る」という揺るぎない信念と、それを実現する力強さは、まさに誇りと言えるでしょう。
ワインの産地

ランスの山 高貴な泡の源

フランスの代表的なお酒であるシャンパンの産地、シャンパーニュ地方。その中心都市ランスとエペルネの間に、なだらかな丘陵地帯が広がっています。それがランスの山、モンターニュ・ド・ランスです。標高は300メートルにも届かない低い山ですが、緑豊かな森に囲まれ、幾重にも重なるブドウ畑が広がる美しい景観は、訪れる人々を魅了します。ランスの山は、シャンパン造りに欠かせないブドウ、特に黒ブドウのピノ・ノワールの産地として有名です。シャンパンに使われる主なブドウは、ピノ・ノワール、シャルドネ、ピノ・ムニエの三種類ですが、ランスの山ではピノ・ノワールが大部分を占めています。これは、この地域の土壌と気候がピノ・ノワールの栽培に最適であることを示しています。ランスの山は、森に囲まれた独特の地形をしています。この地形が、冷涼な風からブドウ畑を守り、ブドウ栽培に理想的な環境を作り出しているのです。冷涼な気候は、ブドウの成熟をゆっくりと進ませ、豊かな香りと複雑な風味を持つブドウを育てます。特にピノ・ノワールは、この地域の冷涼な気候と石灰質の土壌で育つことで、力強い風味としっかりとした骨格を持つシャンパンを生み出すのに重要な役割を果たします。ランスの山で収穫されたピノ・ノワールは、多くのシャンパンメーカーに買い取られ、高品質のシャンパンの原料として使われています。力強さと繊細さを兼ね備えた味わいは、世界中のシャンパン愛好家を魅了し続けています。ランスの山は、まさにシャンパンの聖地と言えるでしょう。