ワインの産地 円形劇場が生む銘醸ワイン、コルトン
フランス東部のブルゴーニュ地方、コート・ド・ボーヌ地区に、他にはない円形劇場のような形をした特別なぶどう畑があります。その畑こそ、今回ご紹介する特級畑コルトンです。コルトンという名は丘という意味で、太陽の光を多く浴びることができる南東向きの斜面が、まるで古代ローマの円形劇場のように広がっています。この地形が、この地のぶどうに独特の個性を与えているのです。コルトンは、アロース・コルトン村、ペルナン・ヴェルジュレス村、そしてラドワ・セリニィ村という三つの村にまたがる広大なぶどう畑です。ブルゴーニュワインの中でも最高峰の品質を誇るグラン・クリュ(特級畑)の称号を与えられた、まさに特別な場所です。コート・ド・ボーヌ地区では唯一赤ワインの特級畑として認められており、その名声はブルゴーニュ地方だけでなく世界中に知れ渡っています。この畑で育まれたぶどうから造られるワインは、力強さと繊細さを併せ持った類まれな味わいを生み出します。熟した果実の風味、土の香り、スパイスのニュアンスなど、複雑で奥行きのある風味は、まさにブルゴーニュワインの真髄と言えるでしょう。時とともに熟成が進むと、更に複雑さを増し、円やかで深みのある味わいに変化していきます。特級畑コルトンは、ブルゴーニュワインの象徴とも言えるでしょう。その存在は、この地のぶどう造りの歴史と伝統を雄弁に物語っています。何世代にもわたって受け継がれてきたぶどう栽培の技術と知識、そしてテロワールと呼ばれる、気候、土壌、地形といった環境要因の全てが、この偉大なワインを生み出しているのです。コルトンは、まさにブルゴーニュの誇りと言えるでしょう。
